急に思い立って、ブドウ収穫間近のハンターヴァレーに1泊2日のミニ旅行に行きました。
1dayドライブでも楽しめる近場の産地ですが、今回は車の運転なしの電車旅、泊まりならではのゆったりとしたスケジュールで癒しの体験ができました。
- ワイン産地「ハンターヴァレー」
- 電車で行くハンターヴァレー
- 宿泊先は「ハンターヴァレーリゾート」
- ハンターヴァレーリゾートから歩いていけるセラードア
- ハンターヴァレーリゾート周辺のお洒落なレストラン
- ハンターヴァレーで過ごす夜
- ハンターヴァレーリゾートで充実の1泊2日
ワイン産地「ハンターヴァレー」
オーストラリア最古のワイン産地として知られるハンターヴァレー。
シドニーから北に車で2時間ほど、150以上のセラードアを有する一大産地です。
赤ワインはシラーズ、白ワインはセミヨンが代表的な品種。
柑橘系のクリスピーな味わいが特徴的なセミヨンは「ハンターセミヨン」と呼ばれ、品種×産地で成功を収めた組み合わせの一つです。
個人的には、ハンターヴァレーのヴェルデーリョ(ヴェルデホ)で造ったアロマティックな白ワインも好きです。
ハンターヴァレーには様々なアコモデーションやレストラン、アクティビティがあり、ホリデーを過ごす観光地としても人気。シドニー発着のワイナリーバスツアーもたくさんあります。移動の心配なくひたすら飲めるバスツアーは便利ですが、スケジュールが少々慌ただしいのです。
私たちは過去2回ハンターヴァレーへのバスツアーに参加したので、今回はたくさんのワイナリーを巡るよりも雄大な自然の風景の中でゆっくりしたいと思い、初めて一泊してみました。電車で行けて滞在先でも移動に困らない宿を見つけたので紹介したいと思います。
電車で行くハンターヴァレー
青と黄色のこの電車で行くことができます。要事前予約。社内に売店があるので食事にも困りません。
旅の基本は公共交通機関の我が家、キャンベラ旅やオレンジ旅でもお世話になりました。
9時30分にシドニーのセントラル駅を出発し、途中でホークスベリー川の美しい風景を見ながら、約3時間10分でシングルトン駅へ到着。
駅には宿泊先にお願いしたトランスファーサービス(有料)でお迎えに来てもらいました。
(というスケジュールのはずが、電車が遅延し1時間ほど到着が遅れました。)
電車の予約はこちらから⇩セントラル駅を出発し、ストラスフィールド駅とホーンズビー駅にも止まったので、住まいによっては二つの駅でも良いかもしれません。
宿泊先は「ハンターヴァレーリゾート」
[公式ウェブサイト] Hunter Valley Resort - Hunter Valley Accommodation & Activities
宿泊先はシングルトン駅から車で20分ほど、ポコルビンという場所にある「ハンターヴァレーリゾート」に決めました。このリゾートに着いてしまえば、車がなくても数軒のセラードア訪問やブドウ畑見学ができそうだったからです。
リゾート内は宿泊施設の他、ブリュワリー(レストラン)、プール、セラードア、セミナールーム等が備わっています。乗馬やセグウェイ体験などのアクティビティもあります。
客室は、レトロ感はあるものの広々としてとっても綺麗。天井についているファンの風が穏やかで気持ち良く、30度超えの夏日でもエアコンをつけずに過ごせました。
敷地内のブリュワリーには10種以上のビールがあり、パブめしも充実。ワインの合間にビールやシードルを飲み、お酒に溺れる休日を過ごしました。
また、宿泊者はティスティングセミナーやブドウ畑見学に参加することもできます。(今回は無料でした)内容は初心者向けでしたが、バリバリのオージーアクセントで聞くセミナーはとても勉強になりました。
ハンターヴァレーリゾートから歩いていけるセラードア
リゾートから徒歩で行ける場所に2軒のセラードアがあり、予約をしてティスティングに伺いました。
Thomas Wines
道を挟んで向かいのリゾート施設「エステート・トスカニー」の中に、トーマス・ワインズのセラードアがあります。日本にも輸出されているハンターヴァレートップ生産者の一人で、セミヨンとシラーズに特化したワイン造りを行っています。
Keith Tulloch Wine
リゾート前の道、エルミタージュ・ストリートを歩くこと10分。敷地内に醸造所も併設するキース・タロックは、ハンターヴァレーでは珍しいフランス・ローヌ地方の品種も扱う家族経営のワイナリーです。
また、ハンターヴァレーリゾート内ではリサ・マクギガンのワインをティスティングすることができます。
ハンターヴァレーリゾート周辺のお洒落なレストラン
今回は夫の誕生日祝いも兼ねていたので、ディナーは少しファンシーなレストランへ。
トーマス・ワインズのセラードアがあるエステート・トスカニーの「THE MILL」へ行きました。
実際に行ってみるまで、セラードアと予約したレストランが同敷地内にあると気づかなかったのですが、このチョイスは大正解。ディナーの前にティスティングしたトーマス・ワインズのワインをレストランでも飲むことができたからです。
私はトーマス・ワインズのレモンみたいなセミヨンを試飲し、「オイスター食べたい。」とメモに書きました。その1時間後、レストランのメニューにそのセミヨンと生牡蠣を見つけて興奮。「生牡蠣をほおばりセミヨンを一口」を6回繰り返す、最高のアペタイザーとなりました。
目の前にセミヨンの畑が青々と広がる絶景のレストランは、デザートまでしっかり美味しく3コースで満腹&大満足。
30代の私たちが最年少⁉ってくらい素敵な紳士淑女ばかりの落ち着いた雰囲気の一方、まだ明るい屋外では子どもが駆けまわるというリゾート地らしい風景を楽しめました。
2軒目に訪問したワイナリー、キース・タロックのレストラン「Muse Kitchen」も候補の一つでした。インテリアがとても可愛く味の評価も高いレストランで、時間が合わずに訪問が叶わなかったのが残念です。
ハンターヴァレーで過ごす夜
ディナーを終えた20時、ようやく日が沈み始める時間です。
外へ出ると、2時間前までのジリジリとした太陽の暑さはすっかり消え、急に涼しくなっていました。食後のお散歩も兼ねて目の前のブドウ畑を少しだけ見学。
日中の熱を蓄えたセミヨンやシラーズの実も、夕方の冷たい風にあたりお休みモードに入っていくように見えました。理想的なワイン産地を語る上でよく言われる「昼夜の寒暖差」を肌で感じます。
そして田舎滞在の楽しみの一つが星空観賞。この日は新月で、はっきりと輝く南十字星を観ることができました。
また、南十字星からオリオン座の間を天の川のように細かな星が瞬いていたのが本当に綺麗でした。ほろ酔いで星空を眺める贅沢な時間です。
ハンターヴァレーリゾートで充実の1泊2日
翌日は8時に朝ごはんを食べ、9時のブドウ畑見学に参加。
10時30分からキース・タロックでティスティングをし、12時30分にはリゾートを出発してシングルトン駅まで送ってもらいました。
16時30分頃にはシドニーに到着。
リゾートへの滞在は24時間ほどの弾丸とも言える旅でしたが、突然できた2日間のお休みを有意義に過ごすことができてよかったです。
実はハンターヴァレーリゾートは、2019年3月に夫の両親と4人でバスツアーに参加した際、ランチで立ち寄った場所でした。
そこで父が木のキャンドルホルダーを気に入って購入したのですが、おじいちゃんスタッフに何かおまけをしてもらって意気投合し、一緒に写真まで撮ったのです。
今回その方が今も元気いっぱいで働いていらっしゃった姿を見て、たった2年の間に山火事もコロナもあったけど皆なんとか乗り越えたんだなぁ、と感慨深く思いました。
また一つ大切な思い出ができました。おうちに連れて帰ったワインも大切にいただきます。
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