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ロス・ヒル テンプラニーリョ 2019*クリスマスプディングと共に【ワイン日記】

先月、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州のオレンジというワイン産地に小旅行に行きました。

そこで巡ったワイナリーの一つロス・ヒルで購入した赤ワインを飲みました。

 

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Ross Hill Tempranillo 2019

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産地 ニューサウスウェールズ州 オレンジ
品種 テンプラニーリョ
生産年 2019
タイプ 軽やかフルーティー
価格 25AUD

 

今年のクリスマスはこれを飲もう!と決めていて、ちょっとフライングの12月23日に飲むことができました。なぜクリスマスに飲もうと思ったかというと、ワイナリーを訪問した時にティスティングルームのお姉さんが「この香りは私にとってクリスマスフレーバーなの!」と言っていたからです。イギリスの伝統菓子「クリスマスプディング」を思わせる味なのだそう。

 

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クリスマスプディング(写真右)、食べたことなかったので買ってみました。かわいい布でラッピングされたクリスマスプディング、直径5センチほどのミニサイズですが、開封前から力強いスパイスの香りを発しています。

 

夜更けに始まったクリスマスワイン「ロス・ヒル テンプラニーリョ」を飲む会。

グラスに注いで最初に感じた香りは、強いコショウ感。ワイナリーでティスティングした時よりも、黒コショウのパワフルな香りを強く感じ、アルコールが高いだろうなと思わせるツンとした印象を受けました。(Alc 14.1%なので実際高め)

そしてとにかくワインの色が美しい赤色なんです。ワイナリー訪問記にも書きましたが、まさにクリスマスレッド。

飲んでみるとレッドカラントみたいな甘酸っぱい果実感で口の中がいっぱいになりました。ハツラツと明るくてチャーミングで、でもぼってり甘いわけではなく、ちょうどよいバランス感です。

私予想では10人中8人は美味しいって言うはず。

オーストラリアの夏のクリスマスに、家庭でシンプルに調理したエビとかチキンなどを食べながら気心の知れた仲間と飲むのに最適です。

 

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しかし私は「クリスマスプディングを思わせる」という表現が気になったので、クリスマスプディングと一緒に飲んでみました。クリスマスプディングを食べるのは初めての体験。半円形の焼き菓子は、カレー感すら感じるほど複雑なスパイスが濃く香っています。

 

そもそもクリスマスプディングとは何かと思い調べてみたら、日本のお雑煮を例にすると分かりやすいというようなことがウィキペディアに書いてありました。各家庭ごとに異なる味わいとレシピを持っているからだそうです。

基本の作り方はこちら。生パン粉と小麦粉、牛脂かバター、卵、砂糖、ブランデーなどにつけて柔らかくしたドライフルーツ、ナッツ類、香辛料(ナツメグ、シナモン、クローブなど)、ラム酒などの材料を混ぜ合わせて一晩寝かせ、生地をオーブンで焼き上げます。そして伝統的な工程では、家族全員で1回ずつ願い事を唱えながら生地をかき回すそうです。(半時計回りは縁起が悪いので必ず時計回りで。)

焼きあがったものは1か月ほど冷所で熟成させられ、寝かせている間に果物が発酵してアルコール分が増加します。この熟成期間が長いほどおいしいという説もあり、クリスマスプディングを食べ終わったらすぐに、来年のクリスマスプディングを作り始める、なんてことも言われているとか。

参考:クリスマスプディング - Wikipedia

 

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初めてのクリスマスプディングは、シュトーレンをもっともっとギュッと凝縮したような、強くて濃い味がしました。アルコール感、ドライフルーツの甘さ、多種スパイスの複雑味、生地の濃密な食感。

ワインが軽やかチャーミングタイプだったので一緒に飲んでも酸っぱくなるだけかも、と思って口に含んでみたらびっくり。ワインに元々あったスパイス感や果実味が幾重にも厚みを増して、倍々に広がっていくような素晴らしい感覚でした。

 

グラスに一杯分残して次の日に持ち越すと、初日に強かった黒コショウの香りは落ち着き、しっとりとしたワインに変わっていました。ブランデーケーキのような心地よい香りと、相変わらず美味しい甘酸っぱさ。

そしてたまたま偶然に、スペインのテンプラニーリョを飲む機会に恵まれたのでそれと飲み比べてみました。

 

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かなり雑な感想になりますが、2本のワインは限りなく似ていました。

感じたのは、スペインの方が少し落ち着いたお姉さんのイメージで、ロス・ヒルの方が明るい妹キャラ。

ブラインドでこの2本のワイン飲んだらどこの国のなんて言うかな、そもそもシラーズとか言っちゃうかもしれない、どっちでもいいよ美味しいもん、など夫と談義をしながらワイワイ楽しく2本のボトルを空にしました。

 

お読みいただきありがとうございます。良かったらロス・ヒルのワイナリー訪問記もどうぞ!

 

 

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