オーストラリアで何本目かの「ウニコゼロ」です。日本でも飲めますが、近くのワインショップで特価になっていることが多く、ついつい買ってしまいます。
今回は、以前飲んだ「ハルシオンデイズ」という名のワインと、同じブドウ品種・同じヴィンテージで産地違いの「パイプドリーム」を飲んでみました。
Unico Zelo Pipe Dream Nero d'Avola Adelaide Hills 2018
産地 | 南オーストラリア州 アデレードヒルズ |
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品種 | ネロ・ダヴォラ |
生産年 | 2018 |
タイプ | 濃厚で力強い |
価格 | 20AUD(定価40AUD) |
アメリカンチェリーのような果実味と細かなタンニン。甘酸っぱく果実味豊かで親しみやすく、思わず「う~ん!美味しい!」と唸ります。グラスに注いで少し時間が経つと、ナッツやメープルシロップのような甘い香りも立ち上り、複雑味が増します。
ナチュラルな明るさと、凝縮感のどちらも兼ね備えた感じ。以前飲んだハルシオンデイズからは「ドライでシックな陰のイメージ」を受けましたが、このパイプドリームには完全に「陽のイメージ」です。
ラベルに記載された、
- EXPRESSIVE…表情に富んだ
- JUICY…ジューシー
- POWERFUL…力強い
というワード、しっくりきました。
ちなみにワイン名「PIPE DREAM」の意味を調べてみると、
- (麻薬による幻想のような)夢想
- 世迷い言
- 夢物語
と不思議な言葉が並んでいます。
この名前は、「いつかオーストラリアでシラーズよりもネロ ダヴォラの方が多く植えられる日が来るかもしれないというパイプドリーム(=夢物語)があるから」というウニコゼロ当主・ブレンダン・カーターさんの想いから来ているそう。
オーストラリアで、イタリア品種にこだわってワインを造るブレンダンさんたちの想い、いつか夢では終わらなくなる日が来るかもしれませんね。
参考HP : 2018 Unico Zelo Pipe Dream Nero d'Avola – Different Drop
このネロ ダヴォラの「パイプドリーム」「ハルシオンデイズ」と、メルローの「タブー」は、エチケットに全て同じ画家によって描かれた女性画がデザインされています。ルーベン アイルランドというアーティストの作品です。ミステリアスで独特なこのデザインについて、少し調べてみました。
Ruben Ireland ルーベン アイルランド
イギリスを拠点に活動するグラフィック・アーティスト、イラストレーター。アイルランドさんの作品は、孤独な女性、動物モチーフがよく登場し、生・死・愛・喪失・恐怖・静けさを取り巻く様々なテーマを探求しながら、内なる平和、好奇心を伝えているそうです。
公式のホームページでもたくさんの作品を見ることができます。ウニコゼロのエチケットデザイン以外にも、本の表紙やCDジャケットなどを手掛けていました。
白・黒を基調とした低いトーンの色使い、表情を読み取ることが難しい女性と動物モチーフの融合が、なんとも神秘的で吸い込まれそう。ワインを選ぶ際も、この不思議な絵に魅かれたことも確かです。
そして、アイルランドさんは「20年前には難しかったけれど、今の時代には世界中の人々がオンラインで私の作品に触れることができ、誰でも簡単に連絡を取ることができるというアイデアを楽しんでいる。」そうです。今どきの柔軟なアーティスト。
今回のワインメーカー「ウニコゼロ」も、エチケットデザインはもちろん、ホームページもとても楽しいんです。ブランドとしてのデザイン性も高く、ワインのあるライフスタイルの提案があり、私も含め皆が夢中になってしまうでしょう。
ワインはラベルデザインで選ぶのも楽しいよね!
⇩日本で買えるウニコゼロ