先週からWSET Level2のオンラインクラスが始まりました。
超アナログな私にとって、オンラインというスタイルに慣れるだけでも1週間かかった感じです。そして1週間に6時間という勉強時間設定ですが、言葉の問題で倍くらいかかってしまいました。
恐る恐る30分かかって書いた自己紹介文には、トロント在住でハンターヴァレーを訪問したことがある男性から「ワールドクラスのワイナリーが近くにあるなんてとっても羨ましい!」というコメントをもらって、クラスメイト感も楽しんでいます。
Week1の学習項目は、
- ティスティングの仕方
- フード&ワインペアリング
- ワインの管理とサービス方法
です。その中で面白いアクティビティがあったので振り返ってみました。アウトプットも学びの大切な過程の一つです。
食べ物とワインの相互作用を学ぶ
このアクティビティのやり方として以下のような説明が書かれています。
準備するもの:キノコ、レモンスライス、塩、ビスケット、ボジョレーやピノノワールなどのライトボディの赤ワイン、トカイやソーテルヌなどの甘いワイン
- キノコは一つは生、一つは電子レンジで30秒チン。
- 生のキノコ+赤ワイン、加熱したキノコ+赤ワインで違いを感じ取る。
- 塩+赤ワイン、レモン+赤ワインを合わせる。
- レモン+甘口ワイン、ビスケット+甘口ワインを合わせる。
私は感じたまま以下のように答えたのですが、「このバカ舌が!」ってほどセオリーとかけ離れたところもありました。
- raw mushroom + red wine = wine drier
- cooked mushroom + red wine = wine has more flavor
- salt + red wine = more acidity ←バカ舌。本当は逆のはず。
- lemon + red wine = more sweetness but feel uncomfortable
- lemon + sweet wine = feel bitterness, less sweetness ←セオリーとしてはもっと甘みが増すはず!?
- biscuits + sweet wine = perfect matching! (I had lemon cream filling cookies and it was matched more than plain biscuits.) ←勝手なことしたけれど先生は褒めてくれた
そして、教科書的セオリーはこちらです。(必ずしもこうなるわけではないとのこと。)
- 食べ物の甘み…ワインはよりドライでビターになり、酸味も増す。甘さとフルーティーさは少なくなる。
- 食べ物の旨み…ワインはよりドライでビターになり、酸味も増す。甘さとフルーティーさは少なくなる。
- 食べ物の塩味…ワインは果実味とボディーが増し、ドライ・ビター・酸の要素は下がる。
- 食べ物の酸味…ワインは甘さと果実味が増し、ドライ・ビター・酸の要素は下がる。
先生からは塩+赤ワインの組み合わせについて、「一般的に、塩は酸とタンニンどちらの知覚も下げるはず。塩分が多すぎるとペアリングが上手くいかなくなることもある。」というコメントをいただきました。
飲んでみて合わせてみたら美味しかったとか、きっとこれとあれを合わせたら美味しいだろうとか、日々思う事はありますが、シンプルな食材に対して知覚することはなかなかない経験なのでとても勉強になりました。
これは繰り返しの訓練や日頃からの意識が必要になってくるはずです。とは言え、ワインは楽しく飲むものなのでほどほどに観察を続けていきたいと思います。(ゆるい)
ちなみにこの時選んだワインは、タスマニアのピノ・ノワールとハンターヴァレーのボトリティスセミヨンです。
ジョセフ・クロ―ミーのペピック。ずっと飲んでみたかったので、お店で見つけて「今だ!」と思い今回の教材に使う事にしました。
なんと19.99ドル。味も価格も、大好きです。ハッピーハッピーな味わいではないんですが、ちょっと陰があって奥ゆかしくきれいで、20ドルでいいんでしょうかというほど美しいピノ・ノワールを味わうことができます。リピート確定。
ピノ・グリージョとゲヴェルツトラミネールのティスティング課題もありました
リフレッシングな白とアロマティックな白の比較ティスティングです。普段は言いたい放題、書きたい放題、正解も何もないから好き勝手感想を述べていますが、課題として取り組むにあたりWSETの用語を正しく使う事を求められます。
例えば、Level2の今の段階ではワインの色をとる際に、lemon - gold - amber の3種類の選択肢しか与えられておらず、medium goldなどの言葉を使う事は基本的にNGとなります。アロマやフレーバーの選択肢も少なめで非常にシンプル。始めはWSETの用語やスタイルに慣れることが大切だとのことです。(この先Level4まで進みたい人には特に重要ですね。)
それを面白くないと思う人もいるかもしれませんが、私は初心に返り基礎からまた積み上げてみようと思っています。
また、オンラインクラスの中で世界各国から集まった受講者のティスティングコメントも見られるのが面白いです。この人はこんなワインをチョイスしたんだ~とか、これはもはやLevel2の域を超えているだろう…とか、それぞれのコメントとそれに対する先生の意見を見ることができ、これもオンラインクラスの良い所だなぁと思いました。
ワインはティスティングパックを購入することもできますが、いろんなショップを回って課題のワインを見つけ出すのもすごく楽しいので私は自分で購入しています。一大ワイン生産国のオーストラリアは、フランスやイタリアなどオールドワールドのワインがあまり豊富ではなく、日本で購入できるバリエーションの豊かさには今さらながら凄さを感じています。(ティスティング演習に使うにはちょっと…という高級ワインはちゃんとあります。)
そんなわけで、ワイン一気に4本開け、真剣なティスティングは疲れたけれどとってもワクワクしました。Week2は樽ありと樽なしの白ワイン比較です。