ひつじさんぽ

30代夫婦のシドニー暮らし × 留学・英語 × ワイン

ミルソンズポイントのおしゃれなワインショップ『Le PONT ル・ポント』シドニーのお酒好きの方必見です!

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私たちお酒好き夫婦が足繁く通う、素敵なワインショップを紹介したいと思います。

シドニーのミルソンズポイント駅から徒歩1分、Le PONT ル・ポント というお店です。

おしゃれなインテリア、店員さんは親切丁寧で、ナチュラルワインやユニークなビールなど品揃えも秀逸。いつもここで全幅の信頼を寄せてワインを買っています。

 

 

Le PONTの場所はここです

[公式HP] LE PONT WINE STORE

 

ClarevilleMilsons Pointの2店舗展開。 今回紹介するのは、駅徒歩1分、アルフレッド・ストリート沿いのアパートメント地上階にあるMilsons Point店です。 

白と青のシンプルなロゴデザイン。最近は店前にラベンダーを載せた自転車が置かれていて、入り口から既にセンスの良さが溢れています。

私はほぼ毎日、店外からでも'LOVE OUR LOCALS' PRICEコーナーに目を光らせ、後ろ髪をひかれながら家に帰ります。 

(隣のQEというオーガニックスーパーも素敵で、オーガニック食品やエコアイテムの品揃えが豊富ですよ。)

 

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大好きなLe PONTを語ります

オーストラリアのボトルショップで有名なのは、

の3ショップでしょう。

どの街にもあり、安定感のある品揃え。大手メゾンのシャンパーニュや大規模ワイナリーの有名銘柄などは、これらのショップのセールを狙うのが断然安いです。

また私は、ワインなら何でも美味しく楽しめる寛容な舌をしているので、ディスカウントストアALDIの10ドル以下のワインにも大変お世話になっています。

★ALDIのお気に入りワインをまとめた記事です

オーストラリアのスーパー ALDI アルディ のワインが安くて美味しい

シャンパーニュ ヴーヴ モンシニー ブリュット セレクション*ALDIで22.99ドルのシャンパンを買いました【ワイン日記】

 

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Le PONTの楽しいところは、大手のショップにはない個性的な商品です。小さなワイナリーのワインや、なかなか情報も出てこないような珍しいワインがたくさん。

また、ビールやアップルサイダーも、ついプラスワンで手に取ってしまうような憎い品揃え。美味しいと思っても次に行った時はもう売り切れていることも珍しくないですが、そんなお酒との一期一会の楽しさも味わっています。

レモンメレンゲクリームサワーもここで見つけてファンになりました。

 

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店員さんたちのおすすめを聞くのも好きです。

陽気だとか愛想がいいタイプではありませんが、一度は「なんか探そうか?」と声をかけてくれて、聞けばとても丁寧。飲んだことのないワインについて質問した時には他のスタッフに聞きに行ってまで答えてくれるし、味わいの感想も正直に、そして美味しそうに教えてくれます。

 

そして、イタリアワインやフランスワインもかなり豊富。奥のセラーにはギョッとするような高級銘柄がズラリ。

私たちはシドニー暮らしのこの機会にと専らオーストラリアワインを選びますが、目と想像で各国のワインを楽しんでます。

価格帯は、普段飲みに楽しめる10ドル代から。30ドル位の予算があるとより幅広く選べると思います。

 

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一般的なお店ではワインを買うと茶色の紙袋に入れることがほとんどですが、Le PONTはこんな綺麗なブルーの包装紙。最近は紙がもったいないので「包まなくていいです」と言い、服の下に隠して家まで持ち帰ります。

(オーストラリアは屋外での飲酒はもちろんのこと、お酒の瓶を裸で持ち歩くことが禁止らしいのです)

 

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天井からラベンダーがぶら下がった粋なインテリアも楽しみに、ぜひ訪れてみてください!

 

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ついに先日Le PONTオリジナルワインを飲みました

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ヴィクトリア州のロゼワイン。苺のような甘い香りと少しぽちゃっとした可愛らしい果実味、親しみやすくて飲みやすくて申し分ない17ドル

Le PONTの店内には、大変個性的なワインも数多く並んでいますが、このシリーズはきっとみんなが好きな優しい味。

 

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Le PONTで買って特にお気に入りのワイン

ワイン日記を書いています。Le PONTで買った中でもお気に入りの3本がこちら。


hitsuji-cozy.hatenablog.com
hitsuji-cozy.hatenablog.com

 

hitsuji-cozy.hatenablog.com

 

日本に帰国したら、一番恋しくなるのがLe PONTだろうと今から悲しいです。

 

ワイン好きな方、ぜひ訪問してみてくださいね~!

 

アップルサイダービネガーを飲み比べてみました!健康のためにお酢を飲む

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アップルサイダービネガーを摂取する健康法や美容法が流行っているのをご存知でしょうか?私はオーストラリアの職場で教えてもらい、スーパーで見かけたので軽い気持ちで試してみました。

日本でよく飲んでいた甘くて美味しいビネガードリンクを想像していたのですが、一口飲んでギョッとしました。全然甘くないし、どちらかというと美味しくはない。でも、どうやら身体に良いことがたくさんあるらしいので、3か月ほど続けています。

私が毎日している飲み方や、飲み比べた6本を紹介したいと思います。

 

 

アップルサイダービネガーの効果

専門家ではないのでやんわり申しますと、アップルサイダービネガーには炭水化物やエネルギーの吸収を緩和したり、血圧を抑制するなどの効果があるらしいです。

 

こちらの記事が参考になります。

www.cosmopolitan.com

 

日本でよく見るリンゴ酢はクリアな液色が多いです。マザー(酵母)が残ったままの無濾過・濁りタイプの方が、ミネラルや酵素などがしっかり含まれているそうです。それがクセに通じるのですが、飲んでいるうちに慣れてきます。

 

飲み始めて4か月目ですが、はっきり言って目に見える効果は分かりません。

あえて言うのならば、

  • 仕事がら夜遅い食事が続いても体重は増えていない、と思う
  • 夜遅い食事でもアップルサイダーを飲むと翌朝のむくみが気にならない、ような気がする
  • オーストラリアのカロリー高めな食生活でも体型は変わっていない、はずである

という感覚的なもの。なんとなく体の調子が良いような気もします。

 

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アップルサイダービネガーの飲み方

炭水化物やエネルギーの吸収抑制に効果があるかもということを知り、朝と夜の食前に飲んでいます。

コップに数ミリのアップルサイダービネガーを入れたあと、水道水をフィルアップ。大さじ1程のほんの少量にお水はたっぷり入れないと、濃い酸で喉が痛くなってしまいます。

 一日の摂取量も大さじ2杯ほどで良いそう。牛乳や豆乳に混ぜる方法もあるそうですが、私は食前摂取なのでシンプルに水割りにしています。お湯はむせるのでおすすめしません。

このようにサプリメント感覚で続けています。また、私は喉が渇くという感覚があまりなく極端に水分摂取が少ないので、朝晩は必ずコップ一杯、意識して水分を摂るようになれたことも良かったと思っています。

 

オーストラリアのスーパーで買えるアップルサイダービネガー

①Coles Apple Cider Vinegar 500ml

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  • 4ドル
  • Colesのプライベートブランド
  • オーストラリア産リンゴ
  • 濁りが強く、クセも強い 

一番安かったから選んでみた、私が初めて飲んだアップルサイダービネガーです。今まで飲んだ4本で一番クセが強かったように思います。でも、お酢慣れした今なら飲めるかも。4ドルという低価格が魅力です。

 

②Honest to Goodness Organic Apple Cider Vinegar 500ml

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  • 6.5ドル
  • オーガニックスーパーでよく見かける
  • イタリア産オーガニックリンゴ
  • 爽やかさが感じられる 

パッケージの青りんごにつられてなのか、爽やかな果実香を感じて非常に飲みやすかったです。もちろん甘さは一切ありませんが、1本目のものに比べると断然飲みやすい。

[公式ウェブサイト] Organic Apple Cider Vinegar 500ml

 

③BRAGG Organic Apple Cider Vinegar Drink with Honey 473ml

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  • 約7ドル
  • Colesでは、お酢売場ではなくヴィーガンやグルテンフリー商品の売り場にあった
  • アメリカ産オーガニックリンゴ
  • ほんのり甘くて軽やかで飲みやすい

日本では、アップルサイダービネガーといえばこのBRAGGのようです。BRAGGのDrink with Honeyタイプはドリンク用に元から薄めて造られ、ハチミツもブレンドされてほんのり甘く飲みやすいです。

これに限っては酢1:水2くらいで飲めました。すぐになくなってしまうので慣れた人には向きませんが、初めてアップルサイダービネガーを飲む方にはとてもおすすめです。

[公式ウェブサイト] Bragg

 

④BRAGG Organic Apple Cider Vinegar Drink 473ml

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  • 約7ドル
  • Colesでは、お酢売場ではなくヴィーガンやグルテンフリー商品の売り場にあった
  • アメリカ産オーガニックリンゴ
  • 濁りが強いわりに味は爽やか

BRAGGのストレートタイプも試しました。しっかり濁りがあり効果が高そうな気がします。

 

⇩BRAGGの原液タイプ

  

⑤Mazzetti Organic Apple Cider Vinegar 500ml

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  • 5ドル
  • ColesやWoolworthで買える
  • イタリア産オーガニックリンゴ
  • スタンダードな味わい

味わいは特に可もなく不可もなく、ナチュラルで抵抗なく飲めます。Mazzettiはイタリアのバルサミコ酢ブランド。ハニー&ジンジャー、ザクロ、ビートルートがブレンドされたアップルサイダービネガーも製造されています。

[公式ウェブサイト] Products Balsamic Vinegar of Modena, Italy - Mazzetti l'Originale

 

⑥the source BULK FOODS Organic Apple Cider Vinegar

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  • 100mlで0.99ドル
  • 量り売りショップ the source BULK FOODS にて
  • ニュージーランド産オーガニックリンゴ
  • 濁りは控えめだが、ぎゅっと濃い味がする

ゴミを減らすため、調味料や洗剤をバルクショップで買うようにしています。その買い物途中に見つけて試してみたものです。③の瓶を煮沸消毒して持ち込み、入れてもらいました。味は他のサイダーと同じような感じなので、少し試してみたい方にもおすすめです。 

[公式ウェブサイト] Organic Apple Cider Vinegar | Australia | The Source Bulk Foods

 

hitsuji-cozy.hatenablog.com

 

美味しいお酢ドリンクならOSUYA

リンゴ酢ではありませんが、お酢の健康法を美味しく試したい方はOSUYAという日本のビネガードリンクがおすすめです。(松屋銀座や日本橋三越にも店舗があります)

OSUYAの飲む酢、特にブドウ味が大好きで、何度もギフトに使ったり自分用にも買っていました。たくさんのフルーツから選ぶことができ、甘くて美味しい少し贅沢なビネガードリンクです。 

OSUYA デザートビネガー

  

OSUYA、恋しいな…

 

美味しいビネガードリンクに比べるとだいぶストイックな味わいのアップルサイダービネガーですが、色々飲み比べて続けてみようと思います。

 

お読みいただきありがとうございます!

 

 

ウィッカムズ ロード ギップスランド ピノ・ノワール 2018*豪ピノ銘醸地のワインはロックダウン用赤ワインだった【ワイン日記】

このまま向こう半年は白・ロゼ・泡しか飲まないかも、と思うほど突然暑くなったシドニーですが、冬に逆戻りした数日間にやっぱり赤ワインを欲しました。

私たちのお財布事情を察し、一番下の棚から店員さんが丁寧におすすめしてくれたワイン。少し調べてみたら、オーストラリアでは既に超希少ワインになっているかもしれないことが分かりました。

 

Wickhams Road Gippsland Pinot Noir 2018

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産地 ヴィクトリア州 ヤラヴァレー
ギップスランド
品種 ピノ・ノワール
生産年 2018
タイプ 軽やかで繊細
価格 26AUD

 

「わっ!!めちゃくちゃうまい!!」

身も蓋もない言い方ですが、食卓で私たちはこのようなことを口走っていました。

開けたてにはブルーベリーのガムみたいなツンと強い香りがしたのですが、グラスを回して口に含むとやわらかさとエレガントさに驚きました。酸が豊かだけどトゲトゲしてなくてチャーミング、苺のようなかわいらしい果実味がほんわりとながーく続きます。

若いピノ・ノワールに時々感じる固さやひっかかりのようなものが皆無で、スムースでバランスが良くて心地よすぎる。

 

やっぱり26ドル出すと違うよね、とかなんとか言いながら一滴残らず飲み干したあとに、ワイナリーのホームページへ訪問。なんとこのワインの定価が18.99ドルであることを知ってしまいました。なんで7ドルも高く買ってしまったのか、ワインショップで値段を間違えられたのか、何よりこれが19ドルってお得すぎる、といろいろ衝撃。

「Wickhams」の読み方もよく分からないまま「ウィックハムズ」などとカタカナでも検索をかけたら、日本語のページが出てきました。「ウィッカムズ ロード ギップスランド ピノ・ノワール」は有名なハイコスパワインだったのです。「キツネのラベルでお馴染み」だそうですが知らなかった…。

 私はこうしてワイン日記を書いていますが、飲む前には一切ワインのことを調べず、薦められるがままか直感で選びます。

 

ジャンシス ロビンソンが選んだロックダウン用赤ワインだった

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あるオンラインショップには「このワイナリーのオーナーはかなりのお金持ちで、採算度外視で丁寧に造っているのでバカみたいに安い」と書かれていました。

また、東京・恵比寿の有名ワインショップでは「豪州で最もコスパに優れた、エレガントなピノの極み」という文句と共に「2020年ロックダウン用赤ワインとしてジャンシス ロビンソン女史が選んだのがこのワイン」という一文を発見。

 

早速、元記事を探してみました。

www.jancisrobinson.com

 

※ジャンシス ロビンソンは、「ワインの女王」と称される御年70歳のイギリス人ワイン評論家です⇒ジャンシス・ロビンソン - Wikipedia

 

ジャンシス ロビンソン氏は、2020年5月9日の記事冒頭で、

  • 少し前までは、イギリス人にとって1本7ポンド(約950円)で面白いワインを見つけるのは比較的簡単だったが、関税の引き上げとポンドの価値の低下でその基準値が10ポンド(約1350円)にまで上昇してしまった
  • アメリカのワイン愛飲者はコスト意識が低く、10ポンドに相当する12ドルで美味しいワインが買えることは本当に珍しく、一部の地域では100ドル(約10,500円)以下のワインはむしろお買い得とみなされている

ということに触れながら、昨今ワイン価格のスイートスポットになると考える10~20ポンドで、ロックダウンに飲みたい赤ワインを挙げています。

(※1ポンド135円、1ドル105円で表記)

 

ウィッカムズ ロード ギップスランド ピノ ノワールの説明部分がこちら。

And finally, an even less typically Australian Australian wine, a fine, savoury Pinot Noir from the fashionably cool, damp region of Gippsland on the Victorian coast for under £20 a bottle. Franco D’Anna makes this Wickhams Road wine at his Hoddles Creek winery in the Yarra Valley, where his fellow winemakers are exasperated by his user-friendly prices.

 

最後に、いかにもなオーストラリアワインではないが、ヴィクトリア州の海沿いに位置し、冷涼湿潤で評価の高い産地「ギップスランド」で造られる、風味豊かなピノ・ノワールを20ポンド以下で紹介する。

フランコ ダナ氏がヤラ ヴァレーのホドルズ クリーク ワイナリーでこのウィッカムズ ロードを造っているが、仲間のワインメーカーたちはその「ユーザーフレンドリー」な価格に憤慨している。

 

引用:Lockdown wines – reds | JancisRobinson.com

 

この記事が影響しているのか定かではないですが、ワイナリー直売はもちろん、オーストラリアのオンラインワインショップではsold out続出でした。私が行ったワインショップにも、ジャンシス ロビンソン推薦の2019年産はなく2018年産だった上に、定価よりも高い価格設定。

希少性ゆえに価格を上げたという憶測にすぎないけれど、26ドル(約2000円!!)でもこの味わいなら反論ありません。こんなに美味しい2000円ピノ・ノワールに、周りのワインメーカーが太刀打ちできずに怒るのも分かる気がします。

 

ちなみに、オーストラリアのワイン関連ウェブサイトでは「ロックダウン赤ワイン」としてこのワインが取り上げられている等の情報は特に見つけられませんでした。

ワイナリーのウェブサイトも物凄くシンプル。評価やアワード、ポイントについての記載はなく、自分たちの指針について淡々と書かれているだけ。

  • 人為的な技術を極力加えることなく栽培、醸造する
  • バランス、複雑さ、凝縮感、熟成性を重視し、完璧に栽培された古樹からテロワールを重視したヤラ ヴァレー最高品質のワインを生産することが使命

潔くてかっこいい!

 

[ワイナリー公式HP] Hoddles Creek Estate || Wines of the Yarra Valley

[日本正規インポーターHP] kpオーチャード|オーストラリアから厳選したおすすめワインの販売卸会社

 

 

ピノ・ノワールの銘醸地ギップスランド 

もう一つ分かったことが、ギップスランドは南半球ピノ・ノワールの銘醸地であるということ。オーストラリアのピノ・ノワールと言えばタスマニアでしょう、とざっくり思っていましたが、このギップスランドにはカルト的人気を誇るワインメーカーがいました。

南半球最高峰ピノ・ノワールの生産者バス フィリップです。しかも、2020年からあのフーリエさんがチーフワインメーカーに就任したそうですよ!!

 

www.bassphillip.com

[日本正規インポーターHP] ワインと食の安心を南半球からお届けする - オーストラリア、ニュージーランド、ワイン、タスマニアマスタード、ヴァイアンドカンパニー

 

このようなスター生産者がいるからギップスランドが銘醸地として有名になったと言えなくもないと思います。でも、何も知らずに飲んだウィッカムズ ロードの一口目の衝撃と幸せ感は忘れられません。

さらなる高みである、バス フィリップのピノ・ノワール95ドル。(トップキュヴェは80,000円。)飲みたい。

高級ワインを飲みたいとガツガツしていた時期を経て、ワインは値段じゃないと悟った物分かりの良い私はどこにいったのでしょうか。

 

私、来月誕生日なんだよな~

 

 

www.winegippsland.com

( ↑ このWine Gippslandの中にウィッカムズ ロードを生産するホドルスクリークが入っていないのです。勝手な想像ですが、一匹狼的なのかな。)

 

おわりに

近頃、飲めば飲むほどワインが分からなくなる現象に陥っています。ギップスランドのワインを飲んだのも初めてですし、オーストラリアワインのテロワールなんて語れる知識も経験もありません。それに日頃から、生産者やブドウ品種、キャッチ―な見た目で選ぶことが多く、それがオーストラリアワインの楽しさかなと思っていました。

しかし今回ウィッカムズ ロードのワインに出会い、私はギップスランドを二度と忘れないし、「ギップスランドのピノ・ノワールがまた飲みたい!」と声を大にして言います。

 

◆販売場所情報

 

オーストラリアになくなっちゃった2019年も日本にはまだ在庫があるみたいです。現地価格19ドル(1450円)は価格破壊、日本でも2000円代、毎年買います。

 

憧れワインにリストアップしたバス フィリップ。 

 

[参考ウェブサイト] 

ウィッカムズ・ロード ギップスランド ピノ・ノワール 2019|ワイン,オーストラリア|ワイン・食品・雑貨通販のWINE MARKET PARTY

バス・フィリップ・ワインズ Bass Phillip Wines|ワイングロッサリー

 

 

デリンクエンテ ウィーピング ファン ピンク ペティアン ナチュレル 2020*一本のワインから受け取ったメッセージ【ワイン日記】

成人してワインに出会ってから、結構な種類を飲んできたと思います。

でも、オーストラリアに来てから特に、未知の味わいが多すぎて途方に暮れることがよくあるんです。今回のワインもとんでもない個性派でした。

 

Delinquente Wine Co. "Weeping Juan" Pink Pet Nat 2020

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産地 南オーストラリア州
リヴァーランド
品種 ヴェルメンティーノ
ネロ・ダヴォラ
生産年 2020
タイプ 華やかでフルーティーな微発泡
価格 25AUD

 

ワインの香りを表現する時、様々なフルーツを用いてコメントをしますが「ブドウ」と言うことは滅多にありません。でも、このワインは「ブドウの香り」がします。正確には「ブドウ味の香り」。

微発泡のプシュっという音と共に、開けたての瓶口からファンタグレープの香りが漂ってきました。ベリー系?ブドウの味?まろやか?爽やか?なんだこれは?と次々グラスを口に運ぶうちに、あっという間に一本終了。

 

10.8%とアルコールが低めだったのもありますが、こんなにするりと飲み干してしまったワインは初めてかもしれません。優しい味わいなのにラベルがとてつもなくファンキーだし、ナチュラルワインなのにブドウ味みたいな人工的な香りが。(もはや自分の鼻も舌も信じられないので、今回はこの香りについて深追いするのはやめた。)

狐につままれたように空き瓶を見つめながら、「よくわかんないけどなんか美味しい不思議さ」を感じていました。

 

ワイナリー『デリンクエンテ』と個性的なエチケットデザインについて調べたこと

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[ワイナリー公式HP] Delinquente Wine – Delinquente Wine Co

[日本正規インポーターHP] kpオーチャード|オーストラリアから厳選したおすすめワインの販売卸会社

 

2013年に南オーストラリア州リヴァーランドで設立されたデリンクエンテ。南イタリア原産のブドウを使用し、野生酵母で発酵させ、手を加えることは最小限に留めたワイン造りを行っています。

リヴァーランドはブドウの生育期には、とても暑く酷く乾燥します。そんな気候に適しているのが、水をあまり必要とせず干ばつにも強い南イタリアの品種です。土地に適した品種は環境的にもサステナブル。

また、アルコール度数は低くても、フレッシュで風味豊かなワインを造ることができるそうです。

 

ボトルの裏にはこんな一文も。

Sometimes you’ve got to go home with a bunch of grapes who’re ugly as sin.

時には、ひどく醜いブドウの束を持って家に帰らなければならないこともある。

 

きれいに選んで美しく造られたワインももちろん魅力的だけれど、サステナブルを考えるならば、良いも悪いもまるっとひっくるめて全部いただくワインがあってもいいんだな、と思いました。

(このワインに良くないブドウを使っている、というはっきりとした表記があったわけではありませんが。)

 

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ワイナリー名の「デリンクエンテ」は、イタリア語で「非行」という意味。ルールを破り自分たちのやり方で進めたい、というワインメーカー達の願望を表しているそうです。

デリンクエンテのエチケットデザインは全て、彼らの友人アーティスト ジェイソン コーエン氏が手掛けています。

ワインショップの棚に並ぶ、顔じゅうタトゥーだらけの男の子・女の子たちと目が合ってしまったらなんか気になって仕方がない、そんな思惑にまんまとはまり買ってきてしまったのは私です。

 

デリンクエンテの6種のワインに描かれたキャラクターたちは、性別・人種・セクシュアリティ・宗教や信条を問わず多様なワルを代表するよう描かれ、抵抗や独立を表しているそうです。

社会から疎外された人々、伝統的に抑圧されてきた人々、LGBTQ+の解放と戦う人々など、厳しい環境にいる人たちををサポートし、偏見に対抗して一緒に戦うというデリンクエンテからのメッセージが込められています。

[Artist Statement] The Art of the Delinquent – Delinquente Wine Co

 

ワインを通じて世界に訴えるメッセージ。そんな背景に一票、いや一本投じたい!と胸が熱くなりました。

 

おわりに

ワインの勉強も一通りしたのに、飲んだことのない味や香りに戸惑い上手いティスティングコメントも言えなくてモヤッとすることもありました。それからこうしてブログも始めてみたけれど、世の中には半端ない知識や経験を持つ方や、天才的な文章を書ける方がいて落ち込むことも。

でもこのデリンクエンテのワインは、「ワインってそんなこと考えながら飲むもんじゃないよ!」と肩の力を抜いてくれた私の大事な一本となりました。

 

ブドウもワインも人間も、みんな違ってみんないいよね!

 

◆販売場所情報

日本にも輸出されています。

 

⇩正規インポーター kpオーチャードのウェブサイト

www.kp-orchard.com

 

私はシドニーのThe Cannery Roseberyの中にあるThe Drink Hiveというボトルショップで買いました。

 

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ここのボトルショップは、ナチュラルワインやノンアルコールアイテムが豊富で、ユニークなものを探したい方にはおすすめです。

このワインもThe Drink Hiveに売っていました。

 

hitsuji-cozy.hatenablog.com

 

また、今回のデリンクエンテも上記のダスジュースもLo-Fi Winesという卸業者が取り扱っています。どれもおしゃれで個性的、気になるワインばかりでした。

 

お読みいただきありがとうございます!

 

シドニー ローズベリーの蒸留所『アーチーローズ』のバーで楽しむ美味しいお酒

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オーストラリア最大級のスピリッツメーカーArchie Rose (アーチーローズ) 。

シドニーのローズベリーにある蒸留所&バーに行ってきました。

 

[公式HP] Archie Rose Distilling Co.

 

Archie Rose Distilling Co.

アーチーローズは、The Cannery (ザ・キャネリー) という古い倉庫を改装して造られた複合施設の一角にあります。現代的なデザインで天井の高い広々とした建物に、カフェやレストラン、専門店が並ぶおしゃれ空間。

 

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アーチーローズの入口はこちら。

 

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左手にバー、通路を挟んで右手に蒸留所&イベントスペースがあります。訪問したこの日も、ウイスキーセミナーが行われていました。

 

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照明をぐっと落としたバーは、かっこいい大人な空間。コロナ禍でなければ、スタンディング利用等でお客さんが多く活気があったのでしょうが、今回はゆったりとしたスペースの着席のみで落ち着いた雰囲気でした。 

屋根はありますが、ガレージのような感じで外気が入ってくるので、寒い日には防寒対策をしっかりしていくのがおすすめです。

(2020年9月現在、席は限りがあるため予約した方が安心。予約時に一人30ドルを支払いますが、当日の利用分から引かれます。予約はこちら⇒Whisky & Gin Tasting Experiences | Archie Rose Distilling Co.

 

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アーチーローズは、2014年に設立されたディスティラリーです。バーテンダーのお話によると、最初はバー併設の蒸留所のみだったけれど、半年前(2020年3月頃)にその20倍の広さの蒸留所ができ、アーチーローズはオーストラリア最大のスピリッツメーカーになったのだとか。

「蒸留所というか、すごい設備が整っていてファクトリーのようだよ!」と言っていました。(と言っていたはずです。私が英語をきちんと聞けていれば。間違っていたらごめんなさい。)

 

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まずはボトルショップで見て気になっていたオペラハウスデザインのジンを一杯ずつ。宵の口に、バーで一杯目に飲むジントニックのわくわく感が大好きです。

 

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白いデザインの「OUTSIDE」は、ライムやグレープフルーツ、ユズなどを原料に使ったライトタイプ

黒いデザインの「INSIDE」は、ラズベリーやアプリコットなどのフルーティーさが前面に出た力強いタイプ

 

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デザインは白い「OUTSIDE」がオペラハウスらしくて素敵ですが、味わいは華やかな「INSIDE」が好み。となると、どちらも買ってしまう日が来るのでしょうか。(セット買いだと少しお得になるみたい。)

 

その後も、チーズと生ハムをつまみながら、カクテルや限定ウイスキーを数杯楽しみました。印象的だったのが、バーテンダーやスタッフの方々のフレンドリーで親切なサービス。しっかりとテーブルのケアをしてくれて、スピリッツのことを教えてくれたり、自分の好きなアイテムを熱意を持って話してくれたり、本当に楽しく心地よい時間でした。

 

 

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マイ・スピリッツが造れる!!

こうしてすっかりファンになった私は、家に帰ってニコニコしながらホームページを眺め、魅力的なサービスを発見。自分だけのオリジナルジン、ウォッカ、ウイスキーが造れるそうです。しかも、全てオンラインで注文可。

原料を選び、原料の配合を調整し、ウイスキーなら樽を決めてスモークのレベルを選び…。とっても面白い!!ジンとウォッカは1本99ドルからできますが、ウイスキーは20リットル樽4000ドルが最小ロットなので、まずはジンを造りたいです。

お金払う前までは自由に進めるのでぜひ遊んでみてください。

archierose.com.au

 

また、蒸留所ではウイスキーのマスタークラスや、オリジナルジンを調合するクラスなど、たくさんの参加型イベントを行っています。

 

街では、様々なお店とコラボレーションをしているのも見つけました。

大人気ジェラート店「Messina メッシーナ」ではアーチーローズのウイスキーがたっぷり入ったおとなのジェラートを。

 

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老舗チョコレート店「Haigh’s ヘイグス」にはアーチーローズのジン入りガナッシュ。

 

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まだまだ新しい蒸留所なのにマーケティングのパワーも凄くて、今後も楽しいコラボやイベントがとっても楽しみです。こうしてたくさんファンが増えていくんだろうなぁ。

 

お酒好きな方、ぜひ行ってみてくださいね!

 

シドニーのロイヤルボタニックガーデンをじっくり散策して楽しみ尽くす!

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シドニーの魅力的なところは、大都市ながら緑が溢れ、身近に自然がたくさんあること。少し街を歩くだけでも、たくさんの木々や草花を目にし、南半球ならではの珍しい植物に出くわすこともよくあります。

とある春の昼下がり、シドニーCBD(中心部)にある広大な敷地の植物園「ロイヤルボタニックガーデン」を散策しました。ゆったりのんびり、自然に癒されたい方におすすめの場所です。 

 

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Royal Botanic Garden ロイヤルボタニックガーデンの場所や園内の様子

 

 

[公式HP]   The Royal Botanic Garden Sydney

 

オペラハウスのあるサーキュラー・キーの駅から歩いて10分ほど。シドニーハーバーに面した、30ヘクタールもの広さの植物園です。園内の木々や草花の陰からも、ハーバブリッジやオペラハウスを見ることができます。

 

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植物園には10か所以上のゲートがあるため、好きなところから出入りが出来ます。お昼時にはランチボックスを持った会社勤めの方がリフレッシュしに来ていたり、ランナーがマラソンコースの一部として公園内を走ったりしていました。まさに、シドニー市民の都会のオアシス。

 

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こちらが園内の地図です。

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これだけ広い公園なので、どこかのゲートからふらりと入園し、気の向く方へ歩いてみるのももちろん楽しいです。私たちはじっくり全部見てみたかったので、地図を片手に歩きました。

地図は、公園中央のPalm Grove Centreというビジターセンター、もしくは大きめのゲートの看板下からピックアップできます。(ウェブサイトにもマップはあります⇒Map - The Royal Botanic Garden Sydney)日差しが強くスマホ画面が見づらいので、やぱり紙の地図が便利でした。 

 

園内は、様々なエリアに分けられていて、The Calyxという建物内では期間限定の春のイベントが開催されていました。

ロイヤルボタニックガーデン自体は入場無料ですが、このイベントは寄付という形で入場料を渡すことになります。5ドル or 10ドルを選び、クレジットカードをタップできる機器が設置されているので、現金がなくても大丈夫。

今回は壁一面に植物によって描かれたお花の絵を見ることができました。

 

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オーストラリアは、南半球特有のネイティブフラワーをたくさん見ることができます。少し不思議で可愛らしく、私は色々なネイティブフラワーの虜になりました。見たこともないお花ばかりですが、名前が書かれたカードが立てられているので、とても勉強になります。

 

今回のお気に入りフラワー red powder puff は、化粧パフに似ていることからこの名前が付けられたそうです。和名はオオベニゴウカン。 

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みんな右向いて咲いている不思議なお花。 

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スーパーマーケット ウールワースのロゴみたい。

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淡色のグラデーションが美しい! 

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そして今回、じっくり園内を散策して見つけたのがこちらの場所。多肉植物・サボテンエリアです。

 

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園内端っこのレンガで囲まれたこの一角は、色鮮やかなお花が咲き乱れる庭園の中では相当ニッチな場所なのでしょう。人通り少なくひっそりとしていましたが、多肉植物好きは大興奮間違いなしです。

 

ちなみに、多肉植物は英語で succulent サキュラント と言うそうです。サボテンは cactus カクタス 。cactusの複数形は cacti カクタイ という全く違った形になるということは、つい数週間前に学びました。

 

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途中休憩は、一度ゲートを出てWoolloomooloo Bay沿いのPoolside Cafeへ。ハンバーガーやフィッシュ&チップスなどのオーストラリアンカフェめしと、カクテルやビール、コーヒーなどがいただけます。真っ青な空と海、併設プールのキラキラ輝く水面を眺め、海風を浴びながらの心地よいひととき。

 

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[公式HP] Poolside Cafe

 

園内には他にも、生い茂る木々に囲まれたおしゃれなカフェや、オペラハウスを望む海沿いのポップアップバーなどもありました。シドニーの街中と同じく、15時頃には閉店してしまうのでご注意ください。

 

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総歩数約1万歩、5時間にも及ぶ園内散策となりました。良い運動になり疲労感も心地よく、完全リフレッシュ!

 

どこか遠くへ、どこか旅行に、と非日常を求めていましたが、コロナウイルスの影響でそれも難しい日々。でも、まだまだ近場に素敵な場所がたくさんあることに気付き、とても充実した休日を過ごすことができています。何度訪れても季節ごとに違った風景を楽しめる植物園なので、また時間をあけて訪問したいと思います。

 

ロイヤルボタニックガーデン、ぜひ行ってみてください!


⇩公園のお散歩はこちらもおすすめです

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デ ボルトリ ロゼ ロゼ*この夏の定番になりそうなロゼワイン【ワイン日記】

シドニーで飲んだワインを「ワイン日記」としてブログに書いていますが、更新頻度がアレでして、飲みっぱなしのワインもチラホラ。そうしているうちに、2本目を買ってしまったワインです。

 

ただ今、オーストラリアは春。暖かい日にはあっという間にビーチに人が溢れかえります。まだ夏ではないのに、街を歩く人たちの「半袖・短パン・裸足率」も急上昇。そして私は、ロゼワインが飲みたくなるのです。

真っ青な空を見上げ、柔らかくてふんわりとした外の空気を感じると、白でも赤でもなくピンクの気分。雨が降ろうと風が吹こうと年中ワインは飲んでいるけれど、やっぱりロゼは夏の入り口のワクワクを盛り上げてくれる特別感がある気がします。 

 

De Bortoli Rosé Rosé 2019

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産地 ヴィクトリア州 キングヴァレー
品種 サンジョヴェーゼ
生産年 2019
タイプ すっきりキレのある
価格 16AUD

 

淡く上品なサーモンピンク色。

ロゼワインですが、柑橘系果物のオレンジやグレープフルーツのフレッシュな香りを感じます。味わいは、酸味が豊かで少しスパイシー。白コショウみたいな繊細なスパイシーさ。

赤い実のイメージよりもやはり柑橘系の印象が強く、限りなく白ワインに近いロゼワインだな、と感じました。後味がほろ苦くて引き締まり、ピンクグレープフルーツ果汁を飲んでいるような感覚です。(ワインの色調に味わいが引っ張られている説。)

裏ラベルのコメントには「ザクロ」という表記があり、甘酸っぱくほんの少し渋い感じもまさにその通りだと思いました。

 

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非常に心地良いです。キラキラ輝くピンク色の液体が、きゅっと引き締まって喉を流れていく清涼感。

オーストラリアに来て年齢を気にせず水着を着ちゃう術を身につけた私は、このワインをキンキンに冷やしてビーチで飲みたいです。200mlのピッコロサイズ(De Bortoli Rosé Rosé Piccolo)もあるみたい。砂浜に寝そべって、フィッシュ&チップスとかカラマリをつまみに瓶のままゴクリとしたら、どんなに気持ちよいことでしょう。

(※オーストラリアは屋外でワインを飲むのが禁止の場所がほとんどなのでご注意ください。)

 

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イタリア系ワインメーカー「De Bortoli」がサンジョヴェーゼで造るロゼ

デ ボルトリは、北イタリアから移民としてやって来たヴィットリオ・デ・ボルトリによって設立されたワイナリーです。オーストラリア最大級の家族経営ワイナリーで、3代に渡ってワイン造りを続けています。

以前こちらの甘口ワインを飲み、デ ボルトリワイナリーの生い立ちを知り感動しました。 

 

hitsuji-cozy.hatenablog.com

 

今回のワインのブドウ品種はサンジョヴェーゼ。イタリア トスカーナ州を代表するブドウです。日本にいる時は「オーストラリアのサンジョヴェーゼは少し珍しい」と思っていましたが、こちらではよく目にしますし、他のイタリア系品種も割と一般的に使われています。

そして特にこのワインの産地キングヴァレーは、イタリアのブドウ品種との親和性が高く、現在急成長を遂げているそうです。また、オーストラリア産プロセッコを初めて生産した土地でもあります。

 

www.winesofthekingvalley.com.au

 

デ ボルトリ ロゼ ロゼは、以下のようなスタイリッシュな文言や動画と共に、ファッショナブルに売り出されていました。

桃やザクロの凝縮した果実のアロマを持つ、ペールロゼ。

このワインには、辛口のロゼに求めるもの全てが揃っています。

危険なほどフレッシュで、たっぷりとしたテクスチャー、スパイスのタッチがあり、洗練された雰囲気に満ちています。

 

引用:De Bortoli Rosé Rosé

 

youtu.be

 

「危険なほどフレッシュ」というアグレッシブな日本語訳で合っているのか非常に不安ですが、「辛口のロゼワインに求めるものが全て揃っている」という表現、この味わいにぴったりで素敵だと思いました。

 

ロゼって甘そう。

ロゼってどっちつかず?

ロゼってなんだか好きじゃない。

 

そう思っている方にぜひ飲んでいただきたい一本です。

「ロゼはあんまり…」なんて言われたら「あら、美味しいロゼ知らないのね」と一歩先を行けること間違いなし。

手軽に飲める16ドル(約1200円)という価格と、大手ワイナリーならではのどこでも買える安心感から、我が家ではこの夏の定番になりそうです。 

 

オン・ザ・ロックにしちゃうのも美味しいよ!

 

⇩このプロセッコも手軽でGOOD!
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オーストラリア女性作家メイ ギブスの家「ナットコート」へ見学に行きました

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オーストラリアを代表する女性絵本作家のメイ・ギブス。日本ではあまり有名ではなく、私も当然知りませんでした。

シドニーで借りたアパートの近くに、コミックウォークと呼ばれる小さな彫刻が飾られた公園があります。そこが私がメイ・ギブスを知ることになった最初の場所です。

初めて出会ったメイ・ギブスのキャラクター「ガムナッツベイビーズ」がこちら。

 

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緑溢れる公園の小道を歩いていると、草木の中からひょこっと見えるこの可愛さ。メイ・ギブスについて調べていると、シドニーのニュートラルベイに彼女のアトリエ兼自宅があることを知り、見学に行ってきました。

 

 

May Gibbs メイ・ギブス について

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1877年イギリスに生まれ、4歳の時に家族皆でオーストラリアに移住しました。小さなメイはオーストラリアの大自然に魅了され、のびのびと育ちます。幼い頃から芸術の才能を発揮し、15歳の時に植物画でアート賞を受賞。

その後、20代の初めには本格的に絵を学ぶためにロンドンに留学をしています。オーストラリアに戻ったメイは、新聞社のイラストレーターとしてキャリアを積み、ライバルとの競争等も乗り越えながら、絵を描くことで生計を立てられるようになりました。

パースからシドニーに引っ越したメイは、ブルーマウンテンの美しさに魅せられ、想像力溢れる森のおとぎ話を作り始めました。そして1914年1月、ガムナッツの木から生まれたキャラクター「ガムナッツベイビーズ」が雑誌の表紙に。これを機に他の出版社からも依頼が入り、オーストラリアの伝統的な植物をモチーフにしたベイビーのキャラクター「ブッシュフェアリーズ」が誕生するのです。

ここから数年後、パースの両親の元に帰省したメイは、後の夫となるジェームズに出会います。初対面で惹かれあった二人は、短期間の交際の後1919年に結婚。シドニーに戻った二人は、1925年、ニュートラルベイに「ナットコート」というアトリエ兼家を建てました。90歳で引退するまでメイはナットコートで制作活動を続けます。

そのナットコートが、現在では見学ができる仕様になり、ティールームが併設されて一般に公開されています。

 

参考:About May Gibbs - Australian Children's Author & Illustrator

 

シドニー公共交通機関フェリーにはメイ・ギブスの名前が付けられた船があります。

 

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メイ・ギブス ナットコートの場所

 

ニュートラルベイの海沿いに立つ可愛らしいおうちです。フェリーやバスで訪問できます。

 見学ツアー・ティールーム共に現在はこちらから要予約。

WELCOME TO THE HARBOURSIDE HOME OF MAY GIBBS

見学が10ドル、サンドイッチとスコーンのアフタヌーンティーが15ドルでした。

 (※2020年9月時点)

 

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一時間の見学を終えると、テラス席に素敵なアフタヌーンティーが用意されていました。

 

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ナットコート見学ツアーで聞かせてもらったたくさんのエピソード

ツアーガイドさんに聞かせていただいた貴重なお話と写真をご紹介します。

※家の中はバルコニー以外撮影禁止です。

 

ナットコートの入口はガレージを改装したギフトショップになっています。

 

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1920年代、この「ダブルガレージ」は相当な珍しさ。ここに車を所有し、メイ自ら運転をしてブルーマウンテンなどへドライブに出かけました。よくぶつけてしまうから、その車には「ドッチ=dodge」とあだ名がつけられたそうです。

 

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このナットコートは、メイが92歳で亡くなった後、彼女の意向でユニセフに寄贈されました。しかし、ユニセフには建物を所有できる権利がなかったため、家は一度競売にかけられます。

新たな所有者が取り壊そうとしたところ、ナットコートを救おうという「メイ・ギブス財団」が設立され、建物は保護されました。その後、ノースシドニーカウンシルが買い取り、今のように一般に公開される形となったそうです。

一度競売にかけられたため、家具等は数点しか戻りませんでした。当時の写真から、似たものを買い集めて再現しているそうです。ダイニングルームにある食器棚はメイが使っていた当時のものだと言っていました。

 

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家の中の様子 

家自体は、当時売れっ子作家だったことを思うと小さめの建物です。メイはとにかく「コンパクトで便利な家を」と設計士にオーダーしたそうです。まさにその通りで、家の中はリビングエリアを囲むように全ての部屋にドアが二つ付いていて、ぐるりと一周できるようになっています。

 

そして、全ての部屋がハーバービュー。窓枠が絵の額縁のように、様々な角度から見えるニュートラルベイを切り取っています。

 

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キッチンはドールハウスのように小さくて、最低限の設備しかありませんでした。メイはほとんど料理をしなかったそうです。夫のジェームズが亡くなった後、メイはパンとチーズとフルーツしか食べなかったと聞いて、少し寂しい気持ちになってしまいました。 

それから当時は電気の冷蔵庫はなく、氷の塊を入れて冷やす木製タイプ。メイの家を買い戻して再生する際、冷蔵庫はもうなかったけれど、どこにあったかはすぐ分かったそう。

本当は溶けた氷を受けるトレーの水を捨てなければいけなかったのに、メイは億劫に思ったのか何度も溢れさせてしまったようです。「そこだけ木が変色していたからすぐに分かったの!」とガイドさんは笑っていました。

 

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また、動きやすい導線の家を望んだメイは、トイレをバスタブの横に持ってきました。今でこそオーストラリアの家では当たり前ですが、この時代はトイレは家の外についているのが一般的だったそう。

それだけ制作に没頭したかったのと、やっぱり少し面倒くさがりな性格だったのかな、と微笑ましいです。  

家の中で唯一写真撮影が可能なバルコニー。メイは1932年、このバルコニーでハーバーブリッジの完成を見届けたそうです。ご近所さんを呼んで大盛り上がりだったと言っていました。制作に疲れた時には、このバルコニーで休憩したのでしょう。

 

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裏庭と中庭の様子 

裏庭も素晴らしいハーバービューです。よーく見てください。岩礁に何か見えませんか?

 

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いました!メイのキャラクターのひとつ「Little Obelia」だと思われます。

 

絵本の世界のワンシーンも見られました。バンクシアマンに吊るされる、ガムナッツベイビーの危機。

 

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メイはスコティッシュ・テリアと暮らしていました。1月のメイの誕生日には今も、スコティッシュ・テリアを飼うメイのファンたちがナットコートに集うのだとか。

 

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たくさんの木や花に囲まれた裏庭。眼前には青い海が広がり、この風景を独り占めしたくなりました。

 

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中庭には、私が初めて見て心奪われたガムナッツベイビーズが佇んでいました。見つめていると、やさしい気持ちになってきます。

 

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帰り際、ギフトショップでガムナッツベイビーズの本を見つけました。やっぱり読んでみたいと思い、図鑑並みにに重い45ドルの本を購入。毎朝ガムナッツベイビーズに会えるように、食パンにちょうど良さそうなサイズのお皿も買いました。

見学やティールームの予約がなくてもショップの利用はできます。 

 

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おわりに

ナットコートが今も大切に大切に受け継がれている様子を見て、胸を打たれました。また、今まで作品のほんの一部しか知らなかったメイ・ギブスを近くで感じることができ、本当に感動しています。もっとたくさんの人に知ってもらい、これからもずっと語り継がれていくことを願っています。

 

★ナットコートの公式HPはこちら⇒WELCOME TO THE HARBOURSIDE HOME OF MAY GIBBS

 

★メイ・ギブスの公式HPはこちら⇒May Gibbs Official Site - Classic Australian Children's Books

 

★メイ・ギブスのキャラクター彫刻が見られる公園もおすすめです! 

hitsuji-cozy.hatenablog.com

 

★日本語に訳されたメイの絵本は2冊。ナットコートの本棚には日本語の「スナグルポットとカドルパイ」が置かれていました。

 

 

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