ワインが大好きな私は、日々「今日は何を飲むか」を真剣に悩んでいました。白か赤か、それともロゼ?ごはんは何?今日は何杯まで飲める?などなど様々なことを考えながらこの日の一本を決めます。コラヴァン ピボットを手に入れた今は、思い付きと気分でワインを開けることができるようになりました。
⇩ピボットの使い方動画です!
「コラヴァン」と「コラヴァン ピボット」の違い
「コラヴァン」は、コルク栓を抜くことなくワインを注ぐことができ、飲みかけのワインを酸化させることなく長期間保存ができる夢のようなアイテムです。コルクに針を刺して注ぐと同時にボトル内にアルゴンガスが注入され、その針を抜くとコルクが膨張して元通り。なんと2年以上も品質を保てるため、「飲んでみたけどまだ早いからやっぱやーめた!」なんてことも可能です。
画像は、Coravin Wine Preservation Systems and Accessories | Coravinより。
「コラヴァン」は高級ワインのための高額アイテムだと認識していたため、自分で買う事はないと思っていました。そんな私のような人向けに開発されたのが、カジュアル版の「コラヴァン ピボット」です。
- 一度完全に栓を開けるのでフレッシュさを保てるのは4週間ほど(4週間あれば全部飲んじゃうから大丈夫!)
- お値段は税込18,700円、わりとフレンドリー(本格コラヴァンの最新モデルは90,000円超でした…)
- 針を差すとか難しそうなことはいらない(針も消耗品で買い替えも必要なようですし…)
と、お手軽!
レストランやワインバーでも使われているプロ感満載の「コラヴァン」に対して、「コラヴァン ピボット」はまさに家庭用といった感じ。見た目もコロンとして小さく軽いです。
コラヴァン ピボットを使うメリットとデメリット
私が実際にピボットを使って思ったことを正直に書いてみます。まずは良かったことです。
フレッシュな味わいが長く続く実感
オーストラリアに住んでいるので、飲むのはほとんど現地のワインです。元気いっぱい果実味たっぷりなワインが多く、そのフレッシュさがかなり長く続くことを実感しています。
特に分かりやすいのが、アロマティックな白ワインを飲んだ時。私は試しにアルゼンチンのトロンテスを4週間かけて飲んでみました。フローラルな香りやフルーティーさはすぐに落ちてしまいがちですが、4週間経ってもマスカットやジャスミンなどのキャラクターがしっかり残ります。また、フレッシュなハンターセミヨンも、開けたての味わいをしっかりキープしてくれました。
少し置いたら美味しくなりそうなワインは使い所が難しいと思ったりもしますが、アロマティックな白や繊細な白が好きな私には、ピボットはとても重宝しています。
ワインの試験勉強に最適
コラヴァン ピボットの購入を検討したきっかけは、WSETのテイスティング練習です。オンラインコース受講中にワインを一度に6本開ける日があり、受講生のコラヴァン使用率が高かったので私も製品を調べてみました。
本格的な方は高いしな〜と思っていたところ、手軽なピボットを見つけて購入してみた次第です。どちらにしても何種類も飲み比べたいワインの試験勉強中には、本当に心強いコラヴァンです。
⇩付属の栓が2つだったので、6個買い足しました!
飲む量をコントロールできる
アルコール摂取量を意識して減らしています。今までだと「開けちゃったから飲んじゃおう!」となるところを、ピボットがストップしてくれます。
それから、ほんの一杯飲みたい時にも大活躍。これ、一人暮らし時代に持っていたら生活の質が変わっていたと思っています。そんなに高いワインでなくても、明日の予定を考えてワインを開けるのはやめようと思った夜が何度あったでしょうか。
たくさん飲みたい日は、ガスの無駄使いにならないようにコラヴァンを使わない見極めも必要です。(注いだ分と同じ量のアルゴンガスが注入されるので、開けてしまったワインに使っても効果はありません。)
逆に悩みどころになるかもしれない点が3つ。
明日美味しくなってそうなワインの見極め
明日になったら雰囲気が変わりそうなワインってあるじゃないですか。私は若めのバローロを開けた時にピボットを使ったのですが、「あ、いらなかったか…」と沈黙。そのまま4週間かけて飲んでいってみたところ、本当にゆるやか~にマイルドになっているような感覚でした。
そんなワイン向けに、注ぐ際に空気に触れさせることができるエアレーターも別売りされています。日々バローロや高級ボルドーを飲む生活ではないので、これを買うかどうかは検討中。
⇩エアレーターまで全て揃ったピボットプラス
アルゴンガスって!?
そもそもコラヴァンシステムに使われている酸化を防ぐための「アルゴンガス」とはなんなのだろうと思い、調べてみました。Wikipediaによると、
アルゴンは、地球大気中に窒素・酸素に次いで3番目に多く含まれている気体(水蒸気を除く) で、その質量パーセント濃度は0.93%である。
とのこと。
私の愛読書「イギリス王立化学会の化学者が教えるワイン学入門」には、ワイン造りにおいて嫌気条件を造る際に使う「不活性ガス」の項で、アルゴンについて少し記載がありました。「不活性」とは、「害がない」「空気との接触を防ぐもの」を意味しています。
アルゴンが不活性ガスの中では高価であることや、食品に使用できる品質のものが手に入りにくいといったことが書かれています。また、日本では長らくアルゴンガスの食品への添加は認められておらず、2019年6月に食品添加物に指定された、との注釈もありました。
と、ここまで書いておいてなんともはっきりとしたことは言えないのですが、ナチュラルワイン好きさんには抵抗がありそう…?(私は気にしない人。)
アルゴンカプセルのランニングコスト
アルゴンカプセル1本で約20杯分(1杯=150ml)ほど注ぐことができ、ガスがなくなったら(注ぎ口からワインが出てこなくなったら)交換をします。ピボットは、本格派コラヴァンよりも5杯ほど多く注げるそうです。
6本セットで8,856円。1本1,476円。1杯注ぐのに73.8円。決して安くはないですが、これもワインを美味しく楽しむための一つと私は考えています。
ワイン生活にコラヴァン(ピボット)がいるかいらないかは、本当に人それぞれだと思います。私は買って良かったです。なんならもっと早く欲しかったです。好きなものを気兼ねなく開けられる自由度と、少しだけ飲む身体に良い晩酌スタイルを確立できているところがピボットを気に入った理由です。
⇩最新版モデルの「コラヴァン」はスマホ連動のこちら、90,200円!!