ひつじさんぽ

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南オーストラリア州ワイン旅1 クレアヴァレー編① オーレリー・ウォーカー / シャット・ザ・ゲート

2022年最初の大イベント!南オーストラリア州のワイン産地を巡る旅をしました。訪れた産地は、クレアヴァレー、バロッサヴァレー、アデレードヒルズ、マクラーレンベールの4つ。全5部くらいで思い出ブログを書いていこうと思います。

ワイナリーの数が多すぎてどこに行けば良いか迷子状態だったので、ロックダウン中に受講した「Mastering Australian Wine」のテキストに出てきた場所に行ってみることにしました。4泊5日で周ったセラードアは13です。

 

リースリングの一大産地、クレアヴァレー

アデレード空港から約140㎞、車で1時間半ほど北上します。馬や羊が放牧されている平和な風景がしばらく続き、クレアヴァレーに到着。

クレアヴァレーのセラードアは、南北に通る約25kmのメインストリートの両側に広がっており、その道から緩やかな谷を形成しています。セラードアの数は40弱。とても小さな産地ですが、全オーストラリアリースリングの20%がクレアヴァレーで造られています。(訪問前は「20%?意外に少ない?」と思っていたけれど、家族経営の小さなワイナリーが多かったのと産地の規模感を見て納得。)

クレアヴァレーの中には、ウォーターヴェール、ポリッシュヒルリバーなどといったサブリージョンが存在し、たった十数キロの距離で土壌も気候も違います。今回はこのサブリージョンの飲み比べもしっかりしたかったのですが、飲めば飲むほど難しく…。結果「全部美味しいです!」みたいになりました。

 

①オーレリー・ウォーカー O’Leary Walker

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アデレード空港を出発したのが12時過ぎ。お腹も空いてきたので、1軒目のセラードアはレストラン併設のところにしました。雲一つない青空と目の前に広がるブドウ畑。まさに「ワイン産地に来ました!!」という風景を目の当たりにし、テンション爆上がりです。

 

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ここではサマーティスティングフライトという、白&ロゼ全5種類のティスティングセットをいただきました。おつまみはコーンリブとダックパテ。(お料理が本当に美味しかった!価格はシドニーの半分くらいでびっくり。)

ここで最初のウォーターヴェールとポリッシュヒルリバーのリースリング飲み比べをしました。「左方向がウォーターヴェール、右方向がポリッシュヒルリバーです。」との説明を受けて飲んだリースリングは、どっちも最高に美味しかったです。

 

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この時は、ウォーターヴェールの方が濃いフルーツ感とフラワリーさを感じ、ポリッシュヒルリバーの方が引き締まった印象を受けました。ウォーターヴェールはライムストーン(石灰土壌)で土の栄養分が高めなのでフローラルなワインが生まれ、ポリッシュヒルリバーはスレート(粘板岩土壌)で痩せた土なので香りが控えめなワインが生まれる、というのが定説。そんな2つのサブリージョンの違いが模範的に表れていたと思います。

そしてこの景色に映えるかわいいピンク色のワインに私は心を奪われました。グルナッシュとムールヴェードルで造られたジューシーなロゼ。2種類のブドウを一緒に潰したあと、12時間くらいの漬け込みでこのかわいい色(エレクトリックピンクというらしい。)が出るそうです。

 

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写真よりももっと濃いピンク色です。

 

今回のお買い上げはこちらのロゼにしました。「あのね、パーティーに持って行ったら色が綺麗ですごく良いと思うのー」とか言いながら、私にはパーティーをする友達がいないことに気が付きました。おうちで大事に飲む日が楽しみです。

その後はブドウ畑周りを散歩し、醸造所から出てきたお兄さんをとっつかまえてお話を聞き、セラードアのお兄さんのおすすめワイナリーを教えてもらってそこに向かうことにしました。

 

www.olearywalkerwines.com

 

②シャット・ザ・ゲート Shut the gate

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行く予定だったセラードアが停電中でお休みでした、なので急遽行ってみたセラードアがとっても素敵だったという棚ボタ経験をしました。

オリエンタルな雰囲気のバーエリアで、6種類のワインをティスティング。こちらのワイナリーはリースリングやシラーズなどのクラシック品種ももちろんありますが、少し変わったイタリア系品種を楽しんで造っているそうです。「クレアヴァレーでもイタリア品種は年々熱が高まっているんだよ!」とセラードアのお兄さん。

 

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ゲヴュルツトラミネールがよく合うバーエリア。

 

かなり暑い日だったので赤ワインはいいかな?と思いつつ、ちょっと気になったネグロアマーロ(イタリア・プーリア州原産)を飲ませてもらったら驚いた!最近毎日食べてたチェリーみたいな甘ずっぱ味にほんのりスパイシーさがプラス。少し冷やして飲む夏にぴったりな赤ワインでした。

収穫時期についてお兄さんに聞いてみました。今年は例年より収穫が遅れそうで、2月末くらいかなぁと言っていました。ただ色づくとそこからはあっという間だそう。昨年の同じ時期(1月14日頃)にハンターヴァレーに行った時はまさに収穫時期だったのですが、クレアヴァレーのブドウはまだ硬くて小さめでこんな感じです。

 

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ティスティングして気に入ったオフドライのリースリングと共に、ネグロアマーロもお買い上げ。もう一軒行くには時間が足りず、でもこのまま帰るのは惜しかったので、ロゼワインをグラスでいただき中庭でのんびりしました。最高な旅の始まり。

 

shutthegate.withwine.com

 

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今夜の宿にチェックインすると、夜ごはんを予定してたレストランは残念ながら閉店中。本格的に飲む前に近くのスーパーと酒屋まで車を走らせ、夜ごはんの材料を調達しました。大きなスーパーは北寄りの街の中にしか見当たらず、ひょっとすると醸造家の方々はここで会って「うちは来週収穫だよ。」「いやー、うちはもう数日待つわ。」みたいな話をしたりするのかな~なんて妄想して一人ワクワク。

 

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ワイン産地の酒屋さんは全国チェーン店でもすごく面白い。Love Localコーナーにはシドニーで見たことのないワインがたくさん!

 

<今日の夜ごはん>

  • スーパーマーケットwoolworthsのシーザーサラダ
  • BBQコーナーで温めたガーリックトースト
  • BBQコーナーで焼いたビーフ
  • woolworthsのレトルトコーナーで一番高かったエビのパスタをチン
  • 地元ブリュワリーのペールエール
  • 地元ワイナリーのカベルネ・マルベック

 

日が暮れる前にディナータイムが終わりました。周辺はレストランも数えるほどしかないので、ディナー難民にならなくて良かったです。

 

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30℃を超える暑い日中のあと、日没と共に急に気温が下がり夜には15℃前後になりました。こうしてリースリングは綺麗な酸を蓄えているんだと思いつつ、この寒暖差は人間にはきつかったです。

 

この翌日は3軒のセラードアと素敵なワイナリーレストランに行きました。続きをお楽しみに!