ひつじさんぽ

30代夫婦のシドニー暮らし × 留学・英語 × ワイン

レイヴェンスワース シラーズ ヴィオニエ 2019 *初めて飲んだキャンベラのシラーズ【ワイン日記】

Mastering Australian Wineというオーストラリアワインを学ぶオンラインコースを受講中です。オンライン授業では「cellar door セラードア」という単語が「sourdough サワードウ」に聞こえ、どうしてパンのお話してるのかな?としばらく気づかなかったすっとこどっこい具合です。

ティスティングおすすめワインの一つにあったキャンベラ・ディストリクトのシラーズ・ヴィオニエを初めて飲みました。レイヴェンスワースというワイナリーの感動級に美味しいワインでした。

 

hitsuji-cozy.hatenablog.com

 

キャンベラ・ディストリクトのワイン

f:id:Cozy28:20210810133911j:plain

 

オーストラリアの首都キャンベラは、美術館や博物館が建ち並び緑も多く、文化的で美しい街でした。何もない、退屈だと聞いていた評判とは逆に、キャンベラ旅行はとっても楽しかった思い出があります。

キャンベラワインのブドウ畑やセラードアは、そんな首都キャンベラの街の中心ではなく、ほとんどがニューサウスウェールズ州内にあります。(キャンベラから車で40分くらい)

オーストラリアで一番強い大陸性気候で、夏は乾燥して暑さが厳しく干ばつやブッシュファイヤーに悩まされ、冬には雪が降るというハードな産地。ブドウの生育期は物凄く暑そうだなと思うのですが、寒暖差や標高を味方につけた「クール・クライメイトのエレガントスタイル」なのがキャンベラ・ディストリクトのワインです。

1970年代に始まったブドウ園は当初は家庭菜園レベルだったそうですが、今では高級シラーズとリースリングの産地として33のセラードアを構えています。オーストラリアで初めてグリューナー・ヴェルトリーナーが植えられ、リリースされたのもここキャンベラ・ディストリクトでした。

ということで一通りの概要を勉強し、ワインショップに向かいました。

キャンベラ・ディストリクトのシラーズください!

そこで指さされたのはもちろんキャンベラのスーパースター「クロナキラ」だったのですが、あいにく100ドルは払えないと顔に出ていたようですぐに別のワインをサジェストしてくれました。

 

Ravensworth Shiraz Viognier 2019

f:id:Cozy28:20210810135542j:plain


お店のお兄さんが「このワインはクロナキラでワインを造っていた人のワイナリーだし、シラーズ&ヴィオニエのブレンドも同じだし、まずはこっちを飲んでみるのもいいんじゃない?」と説明をしてくれました。価格はクロナキラの半分以下です。

そしてステーキ肉を買ってきた日に開けました。もう最高に美味しかった!!

野性味のあるレッドフルーツの香りとほんのりホワイトペッパー。香りのキャラクターは強くないけれど、ボリュームが爆発的です。飲んでみると、チェリーやプラムの果実のフレーバーのあとから慎ましいお花の香りが鼻を抜け、少しだけバニラのような甘さが感じられました。緻密に計算されたように色々な要素が少しずつ顔を出し、上品で芯のあるワインでいつまでも飲んでいたいと心底思いました。開けたてでここまで整って美味しいのに15年は熟成可能。

私は骨付きの鴨のコンフィが無性に食べたくなりましたが、このワインの公式サイトではラムやビーフをおすすめしていました。「中近東のスパイスを使って長時間煮込んだラムのすね肉は特に良い組み合わせだと思います。フードトラックのような食事なら、細切れの肉が入ったタコスが良いです。チリやサルサはこのワインとの相性が抜群!」と書かれています。

決して安いワインではないのにフードトラックの料理までおすすめしてくれるなんて面倒見がいいなぁと思っていたら、生産者のブライアン・マーティンさんは料理本を出すほどの凄腕シェフだったことが分かりました。公式サイトにはブライアン・マーティンさんの経歴等は書かれていなかったのですが、日本の販売店のサイトで詳しく紹介されていました。(参考:レイヴェンスワース |Ravensworth

 

f:id:Cozy28:20210810134002j:plain

 

ブライアンさんは幼少期から食に興味をもち独学で料理を続け、オーストラリアのホテルで働きながら料理教室を開いたりしていたそうです。その後、あるワイナリーで働いたことをきっかけに1998年に現在の自社畑で植樹を開始。並行してチャールズ・スタート大学でワインサイエンス・コースを修了し、2001年についにレイヴェンスワースとしてワイナリーを設立しました。2004年には同年代の子どもを持つ友人同士となっていたクロナキラのティム・カーク氏から頼まれて、クロナキラの栽培と醸造をフルタイムで兼任することになったそうです。17年間の契約は現在終了し、以前までクロナキラで行っていた醸造も現在は全て自社の設備で行っています。

栽培や醸造はブライアンさんの経験による独自のアプローチで行われていて、人の手による不自然な介入をなるべく避け自立を促す姿勢。「ビオディナミは大好きですが取り入れられませんでした。ビオディナミのみなさんごめんなさい。」とワイン造りの項に書かれていたのですが、ブライアンさんの哲学もなかなか難解そうなものでした。

 

www.ravensworthwines.com.au

 

キャンベラシラーズのとりこになりそうな予感。ロックダウン開けのワイン旅はキャンベラに決めました。このロックダウン期間はよく飲みよく学び、ワイン旅への充電期間にしたいと思っています。

ということで、前回受けたWSET Level2の結果をしばらく待つつもりでいたら意外に早く知ることができ、そのままLevel3のオンラインコースに進んでいます。2つのコースを同時進行してそのうち頭爆発すると思いますが、楽しさを忘れないように学習を進めていきたいです。

 

えっ!ガメイだって♪美味しそう!!